つま先の削れは、実は買ったばかりの革靴にもよく起こります。ご経験の方もいらっしゃるかと思いますが、新品でソールが硬くて返りが少ない時は驚くほど削れてしまう時もあり、ショックですよね。。ウェルトまで削れてしまうと、他は新品同様なのに大規模な修理が必要になってしまうなんてことも。
また、靴を履く本人にとって踵部分はよく目に入りやすいですが、正面真下のつま先部分は意識しませんと見る機会が無いために削れに気づかない方も多い様です。 実際、椅子に座って向かい合うシチュエーションでは、相手からは非常に良く見える部分ですので、ぜひ気をつけたい場所ではあります。
こちらつま先の補修は、トップリフト(かかと)の補修とセットでご来店するお客様が多い様です。
(写真)先張りラバー ¥2,000+tax~
修理時期の目安:
グッドイヤーウェルト製法の場合
ソールの側面よく見ると、革が2層になっていることがわかります。下の層は地面に接するソールのパーツ。上の層はウェルトと呼ばれる帯状の革です。この上の層に削れが及ぶ前にお持ちください。
この製法の靴はアッパーにウェルトを縫いつけ、ウェルトとソールを縫いつけています。それにより、アッパーの革の縫い糸をいじらずにソール交換ができるので、複数回の修理に耐えることができます。しかし、ウェルトまで削れてしまうとウェルト自体の交換が必要になる為、修理が出来たとしても高額になってしまいます。
(ウェルト交換を含むオールソール:¥23,000+tax~)
マッケイ製法、ボロネーゼ製法の場合
これらの製法の場合も同じく、断面の2層のうち上の層に削れが及ぶ前に修理しましょう。グットイヤーウェルト製法ほどではありませんが、ウェルト交換が必要になると余計な修理まで必要になってしまいます。
(マッケイウェルト交換を含むオールソール¥18,000+tax~)
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