モンクストラップのお話

  モンク(修道僧)が履いている靴がその名の由来ということは有名ですが、実際に見たことはないという方が多いのではないでしょうか。実際に修道僧を見かけたり映画で見たりしても、地面に着きそうな位長い丈の衣装に隠れて見えない事がほとんどですから無理もありません。もちろん、自分の足元をSNSにアップしてくれる修道僧もいませんね(笑) 

 以前、修道院で実際に拝見したところ、その靴は、外羽根式のモンクストラップとは構造を異にするもので、構造としてはローファーで、甲の部分に調整用のストラップと大きな四角いバックルが付いてる感じでした。

 私の個人的なモンクストラップ体験をお話しすると、最初は黒のホーキンス(現在の物とは違い、1980年代の英国製のもの)製でした。スーツにはもちろん、デニムにも履いて東京の街を闊歩してたのを懐かしく思い出します。構造はしっかりとした外羽根式でバックルも小さ目で比較的ドレッシーなタイプでした。

 2足目はやはり英国のチャーチ製、Westburyというモデルの黒。当時はインターネットもなく、日本で探すのがなかなか難しくて、ロンドン帰りの友人に持って帰ってきてもらったチャーチのカタログで見て一目惚れしたのを買ってきてもらいました。ホーキンスのものとは違い、大きなゴールドのバックルが主張し、履き口が広く、構造としてはローファーに近いものでした。

 このチャーチのウェストバリーの構造こそが、モンクの履いている靴に近いものです。私はカトリックではないのですが、何か正統の系譜を手にしたような、そんな喜びを感じたのを昨日の事のように思います。ただ、バックルが大きく、しかも主張の強いイエローゴールド。エレガントなスーツに合わせて履くには少しカジュアルに見えました。

 2015年に「オリエンタル」という日本のブランドを主宰する松本さんに出会い、靴への熱い想いを共有できるのが嬉しくて、3万円代のディフュージョンラインを作るにあたって、20年前の私の想いを実現したのが、写真のモデル、JOSEPHです。現在主流の、リラックスしてはいるけどエレガントなスーティングにベストマッチするモンクストラップ。予想をはるかに上回る大ヒット商品となりました。


 リラックスしたルックスで、実際に着脱が容易なのに、エレガントに見える。今の気分にピッタリの1足です。これの黒、スエードの黒と茶色と3足をヘヴィーローテーションで履いていますが、正直その3足だけで仕事の日は間に合いそうな勢いです。皆様も是非!お試しを。


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