スペクテイターシューズのお話 元々はスポーツ観戦用の靴として、ホワイトフランネルのパンツに合わせて履かれたことからこの名があり、その後、海外で仕事をする人々、例えば海外特派員などがアフリカやアジアなど暑い地域で履いたことからコレスポンデントシューズとも言われるこの靴。1930年代には欧米で大ブームを巻き起こし様々な人に履かれました。映画で見るマフィア達もその例に漏れず。 この靴、実はとても機能的。つま先やかかと、甲の紐を結ぶ部分は硬い革で足を保護し、歩行時に屈曲する部分には柔らかな鹿革を使っているのです。まさに靴の原型なのではないかというほど歩きやすい靴なのです。 鹿革はスエードではなく、銀面を擦ってヌバックにした正真正銘のバック(buck = 牡鹿)スキン。...11Mar2019スタッフブログ
ブローグシューズのお話し Brogue(ブローグ)とは? ご存知の通り、穴飾りのついた靴、またはその装飾のことです。 様々な本で靴の穴飾りについて触れられた文章を見てきましたが、水はけの良さを重視した狩猟靴から由来、などと言う訳の分からない説明ばかりでした。穴飾りを施したら水はけはかえって悪くなるではないか、と。 正しくは、どうやら、アイルランドやスコットランドで「靴」を意味する言葉に由来し、古くはアイルランドの湿地を歩くのに使われていた靴、アッパー全面に(靴の中に入った水を排出する)穴が開けられた靴が起源ということらしいのです。 それなら合点が行きます。ただ、この穴と、現在の穴飾りとの間に何らかの相関性があるのかはわかりません。1930年代の雑誌に載って...13Feb2019スタッフブログ商品紹介
モンクストラップのお話 モンク(修道僧)が履いている靴がその名の由来ということは有名ですが、実際に見たことはないという方が多いのではないでしょうか。実際に修道僧を見かけたり映画で見たりしても、地面に着きそうな位長い丈の衣装に隠れて見えない事がほとんどですから無理もありません。もちろん、自分の足元をSNSにアップしてくれる修道僧もいませんね(笑) 以前、修道院で実際に拝見したところ、その靴は、外羽根式のモンクストラップとは構造を異にするもので、構造としてはローファーで、甲の部分に調整用のストラップと大きな四角いバックルが付いてる感じでした。 私の個人的なモンクストラップ体験をお話しすると、最初は黒のホーキンス(現在の物とは違い、19...17Jan2019ORIENTAL日本靴スタッフブログ商品紹介
手縫いのUチップ スプリットトウ、エプロンフロントダービーと呼ばれる通称Uチップ。このところ、このスタイルの人気が急上昇中との話を多方面から聞きます。 アッパーに表れるU字型の切り替えが特徴ですが、この切り替えは、靴のつくりの源流のひとつであるモカシン製法における必然的であり、そのデザインが現在にまで脈々と続いています。紳士の洋装が確立した1930年代には、Uチップは、ノルウィージャンシューズ呼ばれ、カントリーウェアをはじめとした、スーツではなくジャケット+パンツの組み合わせに合わせられました。1950年代のアメリカでブームが起きました。現在のUチップとは少し異なり、Uキャップとでも呼びたくなるようなデザインでしたが、スーツにUチップを合わせた写真...23Nov2018Perfetto日本靴スタッフブログ商品紹介
アメトラ 最近、「日髙さん、アメトラですね?」と複数の人に言われます。メンズファッションに詳しい方なら分かると思いますが、アメトラとは、アメリカン トラディッショナルの略語です。29Oct2018スタッフブログ
〝2018A/W新作発表〟日高ディレクターへのインタビュー(カタログはこちらから)世間では『クラシック回帰』などと言われ久しい昨今、弊社ではそんな風潮どこ吹く風と、独自の路線をひたすら歩んでまいりました。そんな弊社の最新作をいち早く知っていただくために毎シーズン新作カタログをご用意しているのですが、今回は弊社ディレクターである日高へ新作と今後の傾向についてインタビューを致しました。25Oct20182018AWスタッフブログ
茶色スエードのサイドゴアブーツ 1995年頃、"OP"という雑誌があり、そのファッション特集を見て私はファッションの業界に飛び込むことを決意しました。当時私はイギリス製薬会社のMR(営業マン)として栃木県で仕事をしていたので、世界的なファッションの情報は雑誌からがほぼすべて。たまに東京へ行って渋谷、原宿でファッションの空気を吸う程度で、毎日ファッション雑誌のページを繰っては世界の空気を感じるのが日課でした。 "OP"という雑誌は現GQ編集長の鈴木さんが創った雑誌で、ロンドンの取材が充実していたのを覚えています。ジャーミンストリート、サビルロウに並ぶ店の数々を取材した記事を見て自分も行ってみたいとは思いましたが、生来それほど旅行が好きというわけではなかったので、そ...22Oct2018スタッフブログ
鹿革の靴 鹿革は牛革と大きく違う特徴がいくつかあります。 ①.丈夫で、柔らかく、滑らかな肌触り 鹿革は非常に丈夫な素材でいながら、キメが細かいのでしっとりとした肌触りがあるのが特徴です。さらには革そのものが柔らかいため、履き馴染みにも時間を要しません。 ②.水に強くて通気性に優れている 吸水性や保湿力が高いので水にも強く、濡れても変形しにくい特徴があります。通気性もいいので、蒸れにくいという特性もあります。③.古来より日本では鹿革を用いてきました 現在は牛革に比べると馴染みがありませんが、非常に優れている特性から日本では古くから鹿革が用いられました。 鹿革は適度な伸縮性を持っているので、数年間 お手入れをしなくてもしなや...14Oct2018お客様の靴日本靴ORIENTALスタッフブログ
俺のブルースエードシューズは踏んでくれるなよ オリエンタルのJOSEPHの新カラーであるネイビーブルースエードの靴を店頭で見ていて、ふと思い出しました。エルヴィス・プレスリーの「BLUE SUEDE SHOES」という曲を。 アメリカのロカビリー・シンガー、カール・パーキンスの曲で、1956年に発表、2週連続全米第1位を獲得しました。 同年9月にエルヴィス・プレスリーがカバーし、全米第20位を獲得。「ローリング・ストーン」誌が選ぶ最も偉大な500曲で、カール・パーキンスのバージョンは第95位、エルヴィス・プレスリーのバージョンは第430位となっています。 曲の内容を端的に紹介しますと、「俺に何をしてくれても構わないけれど、俺のブルースエードの靴だけは踏んでくれるなよ」という...08Oct2018ORIENTAL日本靴スタッフブログ商品紹介
SEIJI McCARTHY「良い靴を履くだけで姿勢も良くなり胸を張れる。すると自分の個性や感性まで磨かれる。」 SEIJI McCARTHYはこの感動を幅広い世代のお客様に提供していきます。08Oct2018ブランド紹介ビスポークSEIJI McCARCHYフルハンドメイドスタッフブログ
思い出のローファー 8年前に購入したボリーニの黒スエードローファー。ヘビーユースを続けてオールソール交換を2回しました。 今季モカ縫いのラインを少し変更して復活発売しています。 柔らかなつくりのローファーだけに、足なりに変形しスエードも随分古びましたので、3回目のオールソール交換をしようか、新たに購入し直そうか迷っています。 8年前と言えばちょうど離婚をして第2の人生を歩み始めた頃。思えばこのローファーを履き続けた8年の間に様々な人に出会い、様々な場所に行き、様々な光景を見、様々なものを食べ、様々な想いを抱き、2度目の結婚をし、息子が生まれ、住処を変え、洋服を買い替え、また様々な人に出会って来ました。 靴は良いですね。このローファーの手入れをする度...07Oct2018イタリア靴Bolliniスタッフブログ商品紹介